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交際費

H21.6.19 租税特別措置法の一部を改正する法案成立

追加経済対策として
・住宅取得等のための時限的な贈与税の軽減
・中小企業の交際費課税の軽減
・研究開発税制の拡充

直接関係してくるといえば、措置法61の4「交際費等の損金不算入」
定額控除限度額が400万円から600万円に改正されたこと

資本金が1億円超の大法人は今までどおり全額損金不算入だが
一億円以下の中小法人には朗報のこの改正

平成21年4月27日に国会に提出され
審議されていたが結局参議院で否決されて延び延びでやっと6月19日に成立

これって、平成21年4月1日以後終了事業年度から適用になる法律

と言うことは4月決算(6月申告)から適用になるわけで
交際費が大きく計上されている法人は、申告書の修正が必要になるわけで
言わずもがな自分の担当にもこの適用になる法人があったわけで

せっかくまとめた申告内容が動いたりする・・・
さらに、今回建設業のため未成工事支出金にかかる交際費もあり
いわゆる原価算入交際費の認定損の計算まで動くと、それなりに手間がかかる

実質的に今まで360万円以上は全額課税だった金額が
540万円まで90%損金OKということだから、その差の180万円はかなり大きい

中小法人の軽減税率の変更 800万円×(22%-18%)=32万円
定額控除限度額の変更 (540万円-360万円)×18% or 30% 32.4万円 or 540万円
軽減税率の変更より実質効果は大きい

ま、グレーゾーンになりやすい交際費で、しかも現金流出してまで節税を図るには及ばずとも
それなりの効果は大きいとおもわれる改正

交際費が多い業種というと、自分の担当の中では建設業が圧倒的
飲食、慶弔、贈答といった取引先に対するこういった経費が多い
社長のやりくりの程度問題とも言えるが、本来なら無いにこしたこと無いコスト
義理、人情、浪花節の日本の風習とも言える慣習的な部分が色濃いコスト

最近はドライな取引関係が浸透してきているものの、建設業は依然と旧体制のままが多い気がする
結果として、飲食店や百貨店やタクシー業界などにお金が落ちることになるわけだ
一方は納税の負担が減り、一方は収益が増す可能性に繋がる
これが経済対策

住宅取得関連にせよ交際費にせよ
一定の業種に効果が大きい政策案は、政治に対する影響力による部分がチラチラと見え隠れし
労働人口が多い業種などへの影響力や波及効果も考えられる

それが正解か間違いかはいいとして、
せっかく改正するのならフォローアップの検討をし、その効果を納税者にも分かりやすく公表して欲しいものだ
変更した政策が、いったいどこまで本当に効果があったのか?
現場で実務に追われる働き手としては、引っ掻き回されているだけで最終的に実りが無いと感じることが多くなってきた。

特に受験生の時で直前期に係るこういった改正が一番イヤ
試験範囲なのかどうかヤキモキする
実務では改正後の取り扱いを覚え、試験では改正前を覚え、と

 

ま、結局はグチが言いたいだけなんだけど・・・

申告期限の10日前に改正案成立なんて大変だからヤメテ

 

ところで・・・

今日の予想最高気温 33度って何?

コメント

こんな直前じゃ
ソフトの改定も間に合わないだろうし
手計算、手書き又は上書きてなことになるのかしら・・・
わたしとしては、
歳出削減の規制が消えたということが将来に向かってとても不安です。

>ほうちゃん
おはようございます
ソフトは定額控除限度額の金額を600万円と入力すれば対応できました
ベンダーによってはそこが固定で動かせない仕様なんですかね?
単なる無駄遣いとしての交際費支出が増えるようならドンブリ勘定経営でしょうけど
必要交際費に対して今まで課税されていた会社にとってはありがたい改正だと思います
そもそも「使って領収書があれば何でも経費」って訳じゃないわけで
あくまでも“会社にとって必要な交際費”という入り口を見逃して
個人的な交際費までも領収書があるという事実と口実のみで計上してるようであれば
枠が広がる前の問題ですね
ま、個人か会社かっていうのがいわゆるグレーゾーンで客観的に判断しにくいからこそ論点になるんでしょうけど

自分的には交際費課税はむちゃくちゃな制度だと思っているのでこういった規制緩和は賛成です

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