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【号外】税法の遡及適用は違憲

YOMIURI ONLINE 読売新聞 より

税法の遡及適用は違憲、福岡地裁が住宅売却損の控除認める

 改正租税特別措置法が施行前にさかのぼって適用されたため、マンション譲渡で発生した損失を他の所得から控除することを福岡税務署が認めない処分をしたのは違憲として、福岡市の女性が国を相手取り、処分取り消しを求めた訴訟の判決が29日、福岡地裁であった。

 岸和田羊一裁判長は「租税法規不遡及(そきゅう)の原則に違反し、違憲無効。控除を認めるべき」などとして処分を取り消した。

 改正法では、個人の土地、建物などの譲渡に伴う損失を他の所得から控除するのを認めないことにする一方、譲渡や買い替えに伴う借入金がある場合は控除を認める特例が盛り込まれた。2004年4月に施行され、適用はさかのぼって同年1月からとされた。

 判決によると、女性は1997年、同市中央区のマンションを約4800万円で購入し、04年3月に2600万円で売却。同月、同区内に別のマンションを購入した。女性は05年3月、約2000万円の損失を他の所得から控除し、約170万円の還付を求めたところ、法改正を知らされた。女性は直後、同税務署に04年分所得税の更正請求をしたが売却、買い替えに伴う借入金がなかったため、特例措置の対象とならなかった。

 女性は同税務署長に異議申し立てをし、国税不服審判所長にも審査請求をしたが、いずれも棄却。06年提訴した。弁護士を付けず、「国民の財産権を侵害する遡及適用は許されない」と主張。国側は「節税のために土地の安売りを招く恐れがある」などと訴えていた。

 岸和田裁判長は「法改正要旨が報道されたのは遡及適用のわずか2週間前。国民に周知されていたといえない」などと指摘。その上で、「控除を認めないことで不利益を被る国民の経済的損失は多額に上る場合も少なくなく、改正法の遡及適用が国民に経済生活の法的安定性を害しないとはいえない」と判断した。

 油布寛・福岡国税局国税広報広聴室長は「控訴するかは判決内容を詳細に検討して決めたい」と話した。

 改正法の遡及適用を巡っては、日本弁護士連合会が「憲法に違反するもので、再度法改正を行って救済措置をとるべき」とする意見書を発表している。日弁連税制委員会の水野武夫委員長は「租税法規の遡及適用を違憲と認めた判決はおそらく初めて。慎重な立法を促すという点でも画期的だ」と話した。

(2008年1月30日03時05分  読売新聞)
上記の記事内容は読売新聞に帰属します

こういう判決は受験生の身分といえど、税理士を目指す者としてかなり熱いモノがありますね
思わず号外としてUPしてしまいましたshine

 

以下、自分の意見ですが

この女性の勇気と精神力、そして福岡地裁の裁判長の判決に心から敬服デス

税法は国の税収確保の根幹ですが、その施行・執行に関して憲法を逸脱した行為は
やはり国の誤りとして正されるべきですよね

本来国民を守るべき立場にある国・政府が、政策や諸々の事情で
抑制的・制裁的な措置を取る姿勢は分らないでもないですが
行き過ぎた措置は、むしろ守るべき国民を苦しめるという事が立証されつつあるという事ですよね

税法に規定されているから、それに沿った申告納税手続きを代行する
というだけが税理士の仕事として存在しているわけではない
ってこと、少しずつ変わりかけているかもしれないですね

そもそも土地・建物の譲渡損失の損益通算NGだってことも
平成16年度の税制改正でいきなり国会通過し承認された(決まっちゃった)ものだし
平成18年度の特殊支配同族会社や役員報酬の規定にしてもしかりですが
こういった悪法がいとも簡単に通過し、それを承認してしまっている国会議員にも疑問が生じます

財務省官僚の思うがままで、国の財政を健全に維持しようという趣旨は理解できますが
予算編成のその先の具体的な支出にクサイ臭いプンプンの不透明な使い道に
全くもって正常な状態とは思えません

ガソリン国会だなんだとか言ってアピールしている野党にしかり
本当の国民の平和や安定は、どちらが与党となって政権を取るかではなく
筋道の通った透明性のある将来像が見えるかどうか、
実現可能かどうか

といった本当の意味の建て直しが必要だと思います
(超×2自分の意見です、異論反論あるのはごもっとも!coldsweats01

小手先の税制措置でつないでいて、世に棲む腐敗を取り除かない限り
いつまでたっても不安定な格差や矛盾が続いていきそうですね

「企業は人なり」って言葉がありますけど、
それと同じで国家こそ「国は人なり」だって思います

国民こそ財産であれば、目先の税収確保に走った政策や予算分配ではなく
共存共栄できるような社会が出来ると良いですね

税理士の使命
 税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において、申告納税制度の理念にそって、 納税義務者の信頼にこたえ、租税に関する法令に規定された納税義務の適正な実現を図ることを使命としています(税理士法第1条)。

たかが税理士風情がっ!
ってバカにされそうですが・・・
(しかもまだ資格者にもなってませんけどsweat02

青二才が青臭い事言ってんじゃねぇ!!
って怒られそうですが・・・

そもそも、法律で確立された資格であり、そういう立場なわけですが・・・

でも、やっぱり信念って持っていたいじゃないですか

メシを食うためにお金をもらうという面と
対価以外のものに対する価値のありかたと
生きていくうえで、大きく主張をしていくわけではないですが
自分の中に持っていたい志というか・・・

そういう自分なりの信念に対して、今回のこの判決は大いに希望が持てる
なんともつかみようの無い状態ですが、ちょこっと明るい未来が望めるかな

っと思えた次第でした

うーんと勉強して、不服申し立ての道
 異議申立~審査請求~提起を頑張るというのもド偉い仕事だ

なんていうか・・・税理士の受験勉強をし続けるのにあたって

なかなか税理士になる勉強って悪くないなって思いますbell

自分が社会に還元できるヒトツの行動なのかもしれない

ま、頑張っていきましょうね、ボチボチで

 

おっと、まずは自分のやるべきことは、目下のところ定例対策だ・・・(爆)

まだまだちっちぇ~なぁオイ、俺goodshock

コメント

ほぉ~、この女性は弁護士もつけずに戦ったなんて
本当に強い人ですねsign01
なかなか国相手に戦っても勝てなかったけど、
最近はだいぶ変わってきてますよね。
税理士も法律家として、人の役に立つ仕事ができるんだ。
税法以外にもたくさん勉強しなきゃいけないけど、
社会の役にたつ仕事ができると思うと
税理士を目指してよかったよねhappy01
あ~今日は朝から最悪だったけど、元気でたわsun

金魚もかわいいね~、癒される~pisces
私は水槽の生臭いニオイが苦手だけど、
じんさん家の水槽はピカピカだから臭わなそうpig
娘の保育園のクラスにも、大きな金魚がいるけど
水槽がものすごくて、姿が確認できないよ。
あ~今日は朝から最悪だったけど、元気でたわsun
もういいって?
すいません、今日も頑張りましょうhappy02

本当の意味での建て直し
これができなければ
この国に未来はないですよね。
でも、
建て直しができる指導者って
この国にいるんですかね?

少しでも、明るい未来に期待したいものだけど・・・

あの建物の損益通算が認められなくなってそんなたったかぁ
あれは本当にムカついたよね(--;)
年末ギリギリでさぁ
仕事で翌年予定しててもうプンプンよー
あんなやり方はどうかと思うジョ。
あっ、法人定例だね。
ガンバリマショ(^-^)/

本当にいい話ですね。rock
一個人が国を訴えて勝った話なんて
「飯塚事件」以来聞いた事はないですよ。

>たかたかさん
朝から最悪?
最悪と思えるうちはまだ最悪じゃないからだいじょうぶだいじょうぶ
フォローになってない?
元気になるのはちょっとしたトコロからだったり
ま、時には頑張らないのもヒトツの手段ですよ

水槽の水はやっぱりちょっとは臭いますヨ
ただ部屋に充満するほどじゃないですけどね
水を交換するときとかにはさすがに・・・

>ほうちゃんさん
戦国の信長や維新の長州薩摩の人たちなど、ぽっと突然変異的に出現してるようですけど
その時代のうねりの中で民衆の雰囲気から徐々に生まれているんじゃないかと思うんです
だからきっとそういった改革や革命的な変化は
指導者によるトップダウン的に行われるのではなくて
ボトムアップ的に徐々に浸透していって、その方向性を間違いなく誘導できるかどうか
そういうタイミングが合うときに時代が英雄を生み出すんじゃないかなー?と思います
希望を持って子育てや人間関係を築いていけば、きっと良き指導者が生まれるような世の中に変わると思いたいです
あー、ついつい熱く(うざく)語ってしまいます、ゴメンナサイ

>じゅんちゃん
税制を知る事でマスコミ報道を違う視点で見れるようになったかなー
腹が立つしキモチはごもっともね
ご都合主義でさー、弱者が打たれ、強者が潤う社会にどんどんなってるというか
本当は定例どころじゃないんだけど、でも定例頑張らないとね(爆)
もっともっと色々勉強しないとなー

>ゆうさん
飯塚事件って知らなかったなー
詳しくはまだ良く分らないけど、国からの弾圧があったんだねー
非常に恐ろしい事だそれは
人間に潜む恨みという感情は心底恐ろしいモノと思う
だからといって恨まれないようにビクビク生きるのも疲れちゃうしねぇ
ほどよく相手を許せる、そういう心の余裕を持って生きて行きたいな

おはようございます
こんなニュースあったんですね
損益通算不適用の遡及適用の件はどこかの税理士さんのブログで読みましたが
「ええぇぇぇぇ~こんな後だしじゃんけん出来ちゃうんだ」とびっくりしたし
もし、自分のお客が当事者だったら自分どうするんだろ
税務署や国に「そんなん後から言うな!!」って文句言えるかなと勝手にヒビッてました
そこにこの記事の女性の登場、感服です
今はたっぷり時間があるので『不撓不屈』高杉良(上下)買って来て読もうとしていたところです
税務の知識をつけることは当たり前のことで
プラス自分の人間性が問われてくる仕事だな、とつくづく思いました

道路特定財源だとかさー
ホント“お前らわかってんのかぁ?”って感じだよね
無駄な道路作ってたりさー
まあ あまりここでイロイロいってもとは思うけど

すげー女性がいるもんだし
すげー国会議員もいるもんだし(爆)
・・・あ、オチはないよ(汗)

>桃ちゃん
俺もその本読みたくなっちゃった
飯塚事件で検索したらたどり着いちゃった、映画も
あとで感想聞かせてね
報われる仕事かどうか、それは自分自身の志の置き所にもよるかもねー
どんな仕事でも色々なドラマがあるわけで

普通「知らなかった」では済まなかったのが
「知らせなかった、周知させなかった」という事も重要視されつつあるのかな
大抵の人が、様子見か、ダメもとでやっちゃうか、ストップさせるか
そこは納税者の判断で、税理士はその前までちゃんとした説明責任を果たすだけかねー
最初から「違憲だ!」って思えない限り、遡及適用がされるの分ってるわけだからね
かなり危険でしょ
だれか特殊支配も違憲で訴えないかな(笑)

>もんちゃん
道路には色々な利権があるじゃろねー
でもやっぱり道はキレイで広い方が良いな
本来の目的に沿った使途に活用してもらいたいものです
ちゃんとした使い方しないならいくら税収があったって足りませんな~

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